お通夜・葬儀・火葬の場などで故人の生前の姿や人柄を偲んでもらい、冥福を祈るために祭壇に飾られる「遺影」。
宗派に関係なく、四十九日を過ぎたら処分して良いとされていますが、故人の写真を処分するのに躊躇してしまう方も多いのではないでしょうか?
本記事では、
- 四十九日を過ぎた遺影を処分したい
- 自宅にある先祖代々の遺影を処分したい
という方に向けて、遺影を処分するタイミングと、正しい処分方法を詳しくご紹介します。
古い遺影を処分したい
でも、捨てるのは罪悪感がある。
そんな方におすすめなのが、「神社のお焚き上げ」サービスです。
神社のお焚き上げなら、遺影を神社に送るだけ。
日本三大稲荷の一つに数えられる祐徳稲荷神社で、最短1.5ヶ月で供養・お焚き上げしてもらうことができます。
✅ フォトフレームなど不燃物も受付可能
✅ 遺影以外の物・遺品もまとめてお焚き上げ可能
✅ クレジットカード、オンライン決済可
「近くにお焚き上げを依頼できるお寺・神社がない」「遺影を罪悪感なく手放したい」という方はぜひ活用してみてください。
遺影はいつまで飾っておく?処分するタイミングはいつ?
遺影は四十九日まで飾るのが一般的
遺影を飾っておく期間について、明確な決まりやしきたりはありませんが、火葬や葬儀が終わった後は四十九日まで「後飾り」といわれる祭壇に飾るのが一般的です。
四十九日までは故人の魂がこの世にとどまっているという考え方の宗派があることから、遺影は四十九日まで飾ることが他の宗派でも一般的になりました。
四十九日が終わったあとも遺影を飾る場合は、仏間や床の間のできるだけ目線より高い位置に飾りましょう。
仏壇は、基本的に仏様を祀る場所であるため、仏壇の中に遺影を飾るのは不適切です。
現代ではマンション暮らしの方も多く、仏間や床の間がない家もありますので、リビングや寝室など、ご自身が飾りたい場所に飾っても大丈夫です。
お盆や法事で遺影を使うときは保管しておく
遺影に直射日光が当たると、色褪せてしまう可能性があります。また、大切な故人の遺影に、埃がかぶってしまうのも避けたいですね。
遺影の劣化や汚れを防ぐために、お盆や法事の時だけ使えるよう保管することをおすすめします。
保管する際は、布で包んだり、箱に入れて保管するようにしましょう。箱に入れておく場合は、遺影が割れたりしないよう、緩衝材を詰めておくと良いでしょう。
保管する場所で適しているのは、日の当たらない場所です。カビを予防するためにも、湿気の少ない場所を選びましょう。玄関や窓付近、トイレ、浴室の近くはNGです。
お盆や法事で使うときに取り出しやすい場所、どこにしまったか忘れない場所に保管しましょう。
保管場所がない場合は、写真を小さく焼き直し、写真立てに入れて飾るのもおすすめです。
【宗派別】遺影の処分方法
遺影に宗教的な意味はなく、必ず飾らなければならないという決まりもないため、一般的には四十九日が終わったら処分します。
宗派によって明確に処分方法が異なる訳ではありませんが、主な宗派ごとの遺影の取り扱い方をご紹介します。
宗派 | 遺影の処分方法 |
浄土真宗 | 特にルールはないが、忌明けの四十九日法要が終わったら撤去する。自治体のルールに合ったゴミに出して問題ない。飾る場合は、仏壇の中や仏壇の上は避ける。 |
浄土宗 | 自宅に飾るまたは供養して処分する。仏壇を処分・移動するときに、まとめて魂抜きをしてくれるお寺もある。 |
真言宗 | 自治体のルールに従って処分する。お寺でのお焚き上げも可能。 |
遺影を処分する際に供養は必要?
遺影はそもそも、葬儀社が演出の一つとしてお通夜・葬儀に取り入れるようになったことから、宗教的な意味合いがありません。
そのため、必ずしも供養をしてから処分しなければならないということは無く、供養せずに処分しても問題ありません。
しかし、遺影に開眼供養を行なっている場合は、閉眼供養をする必要があります。
「開眼供養」とは仏壇内に安置してある仏像や掛け軸などの本尊や位牌に、魂を込めるために執り行う儀式です。
閉眼供養は逆に「魂を抜く」ための儀式で、魂抜きやお性根抜き(おしょうねぬき)とも呼ばれます。
遺影に開眼供養を行うことはめったにありませんが、不安な場合は檀家のお寺に確認しましょう。
先祖代々の遺影など、開眼供養を行なっているか確認する術がない場合は、供養を行うと気持ち的にも楽に処分することができます。
遺影の処分方法
供養業者・葬儀社に依頼する
葬儀社・供養業者によっては、葬儀が終わった後に遺影の引き取りサービスを行なっているところもありますので、葬儀を依頼した葬儀社に相談してみましょう。
業者によっては葬儀から1年以上経過していても、処分を引き受けてくれる場合もあります。
お寺・神社でお焚き上げしてもらう
特別な思い入れがある遺影や、ごみとして処分するのに抵抗がある場合は、お寺や神社に遺影を供養・お焚き上げを依頼しましょう。
檀家のお寺がある場合は、供養してもらえるか相談すると良いでしょう。
遺影の処分に宗派は関係がないため、檀家のお寺がない場合は、近くで供養してもらえるお寺や神社がないか探してみましょう。
※「閉眼供養」はお寺で行う必要があるため、注意が必要です
費用は寺社によって異なり、相場は1万〜5万円ほどです。一般的に、お布施または玉串料として封筒に入れ、僧侶または神職にお渡しします。
中には郵送も受け付けている寺社もあります。また、供養後に供養証明書を発行している寺社もあります。
遺影の写真のみを受け付けている寺社も多いため、写真が入っている額はご自身で処分が必要な場合があります。額も一緒に処分したい場合は事前に確認しましょう。
お焚き上げの申込手順
- お焚き上げ依頼の連絡をする
- 郵便や宅急便でお焚き上げしたいものを送る。もしくは、お焚き上げしたいものを直接持って行く
- お焚き上げ料を支払う。郵便や宅急便でお焚き上げしたいものを送る場合は、事前に振り込みや現金書留で送金する
- 寺社へ直接お焚き上げしたいものを持って行く場合は、僧侶・神職に直接支払う
- 合同供養祭又は個別供養でお焚き上げを行う
- お焚き上げ終了後、ハガキなどで通知が届く
遺影を送るだけ!「神社のお焚き上げ」サービスがおすすめ
- 古い遺影を早く処分したい
- 近くにお焚き上げを依頼できるお寺・神社がない
という方におすすめなのが、祐徳稲荷神社(佐賀県鹿島市)が行っている郵送お焚き上げサービス「神社のお焚き上げ」です。
公式サイトから「お焚き上げキット」を購入し、遺影を神社に送るだけ。
「日本三大稲荷」の一つに数えられる祐徳稲荷神社で、最短1.5ヶ月でお焚き上げしてもらうことができます。
利用手順は以下の通り、
- サイトから「お焚き上げキット」を注文する
- キットが自宅に届いたら、遺影を封筒(または箱)に入れて神社に送る
- 神社でご祈祷・お焚き上げが行われる
- お焚き上げ完了後、メールで「ご祈祷動画」と「お焚き上げ証明書」が届く
送料は全て神社が負担してくれるだけでなく、支払いにはクレジットカード、Amazon Pay などオンライン決済も利用可能。
「お焚き上げキット」は物のサイズに応じて様々なタイプが用意されており、A4サイズの遺影(写真のみ)であれば、「レタータイプ普通」のキットで2,980円税込〜依頼できます。
多くの寺社では不燃性のものは受け付けていないため、遺影のフレームは自身で処分する必要がありますが、「神社のお焚き上げ」では不燃性のものも受け付けているので、フレームに入れたまま送ることができるのも嬉しいポイントです。
個数制限はなく、規定サイズ内であれば何個でも送ることができます。
遺影以外にも、お守り・御札や人形、神棚など、様々なものを引き受けてもらえるので、お焚き上げしたいものがある方はまとめて送りましょう。
不用品回収業者・遺品整理業者に依頼する
遺品整理や住居の建て替え・引越しなどで遺影以外の物もまとめて処分したい場合は、遺品整理業者や不用品回収業者に依頼する方法もあります。
遺品整理や不用品処分の際に、「どこから手をつければいいのか」「どう処分すればいいのか分からない」という方は、こうした業者を活用するのも良いでしょう。遺影のみを処分する場合はやや割高になるため、他の家財もまとめて処分する場合はおすすめです。
不用品回収事業者に依頼する場合の費用相場は、軽トラック1台分で8,000円〜1.5万円が相場となっています。
遺品整理業者に依頼する場合は、作業人数・時間によっても異なりますが、1R・1Kの間取りで3~8万円が相場となります。
悪質業者によるぼったくりのトラブルも増えているため、「一般廃棄物処理業許可」や「古物商許可」を取得している業者に依頼することをおすすめします。
自治体のごみ収集に出す
遺影に宗教的な意味はないため、一般の家庭ごみと同じく、自治体のごみ収集に出しても良い、という考え方もあります。
ごみとして処分する場合は、必ず自治体のルールに従ってください。遺影は可燃ごみで回収してもらえますが、遺影が入っている額縁などは不燃ごみの場合があります。
家庭ごみと一緒の袋に入れて捨てるよりは、故人の愛用していたものだけ別のゴミ袋にまとめると、気持ち的にも楽に処分できます。
データ保存や小さいサイズで保管する
お通夜や葬儀で使用する遺影はサイズが大きいため、飾る場所や収納スペースがない場合は、遺影の写真をL版や2L版程度の小さいサイズに印刷し直し、写真立てなどに入れて飾る方法もおすすめです。
写真立てに入れることで、リビングや仏間のスペースを圧迫せずに遺影を保管することができます。
飾るのに抵抗がある、収納スペースがないという場合は、デジタル化してデータで保存する方法もおすすめです。
パソコンやスマートフォン、外付けハードディスクなどに保存しておけば、見たい時にいつでも見ることができます。また、お盆や法事で写真が必要な際に、いつでもデータを印刷できるので便利です。
印刷済みの写真は、保管状態によっては色褪せたり、カビが発生する心配がありますが、データであれば、その心配もありません。
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